蓄電池の充電

蓄電池で「電気代がお得になる」とよくいわれますが、どういう仕組みで節約できるか、ご存知でしょうか。

この記事では、蓄電池で電気を貯めて使うとなぜ電気代がお得になるのか、いつ充電すればメリットが大きいかについて説明します。

さらに、蓄電池メーカーごとに異なる運転モードなど蓄電池の選びかたについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

そもそもどんな働きをするの?蓄電池の基本動作と充放電について

蓄電池の基本的な動作は、太陽光発電システムや電力会社から供給される電気を貯めておき、必要に応じて放電(電気製品などに使用)することです。

蓄電池に充電するタイミングは手動で設定することもできますし、機種に搭載された運転モードやAIによって自動で制御する設定にもできます。

蓄電池だけでは電気が不足する場合には、電力会社から電力を購入するように自動で切り替わるため、不便を感じることはありません。

「蓄電池で電気料金を節約できる」充電のタイミング

蓄電池を設置するメリットとは、大きく分けて「電気代の節約」「災害時の非常用電源としての役割」の2つです。

ここでは、蓄電池で電気代を節約できる仕組みと、どのタイミングで充電するのがよいかについて、3パターンを紹介します。

【夜に充電】夜間電力を使った節約の仕組み

電力会社には、昼間に電力使用量が集中することへの回避策として、深夜の電力を安く設定したプランがあります。

こうしたプランを契約している場合は、安い深夜電力を蓄電池に貯めておいて、電気代がピークとなる日中に使用するという方法で、電気料金を抑えることができます。

蓄電池に深夜電力を貯めることでどのくらいお得になるのかについて、以下の記事でくわしく紹介しています。

蓄電池×夜間電力で電気代削減!安く電気を貯めて使う方法 | 蓄電池(家庭用・産業用)の一括見積り比較サイト【タイナビ蓄電池】

【夜に充電】売電を増やす仕組み

蓄電池のみを導入しても電気料金を削減できますが、蓄電池と太陽光発電と同時に使えば、余剰電力がもっと増えます(ダブル売電)。

2019年以降に設置した太陽光発電なら、ダブル売電をしてもFIT(固定価格買取制度)のデメリットがないのでさらにお得です。

ダブル発電とは

ダブル発電(ダブル売電)とは、太陽光発電と蓄電池、もしくはエネファームなどの創エネ機器などを組み合わせて使用することです。

エネファームや蓄電池で昼間の電気を賄えば、売電できる余剰電力が大きく増えます。発電機がふたつあるかのように売電量が増えるので、「ダブル発電」と呼ばれるようになりました。

売電量が増えるなら、FITの収入も増えてお得なはずです。しかし、これまでのダブル売電は「売電量は増えるがFIT単価が安く設定されるので、どちらがお得か一概にいえない」状況でした。

FIT単価がどれほど下がるかというと、1kWhあたり約2円。2019年までに設置した太陽光発電では、ダブル売電と認定されると発電設備のFIT単価が2円ほど下げられていたのです。

その理由は、ダブル発電すると売電できる電力量がかなり増えるためです。シングル売電(太陽光発電だけ)と比べてFITでもらえる利益が大きすぎると判断されたのです。

2019年以降FIT認定の太陽光発電はダブル発電「対象外」

しかし、2019年から始める太陽光発電は、ダブル売電もシングル売電もFIT単価が同じになりました。ダブル売電するほうが、売電量と収入を増やせるようになったのです。

今までネックだったダブル発電認定によるFITの値下がりはなくなったということです。

電気料金が安い深夜に蓄電池を充電して、日中の電力をまかなうと、太陽光発電で発電した電力をより多く売電できてお得な状況になったのです。

【昼に充電】卒FIT向けの節約の仕組み

昼間の太陽光発電で余った電力を蓄電池に貯めておけば、使用電力を発電量が上回るときや、発電しない夜間などに自家消費(発電した電力を売電せずに自宅で利用)することができます。

このような、蓄電池を使った電気の自家消費は、FITで売電できる期間が終わった「卒FIT」太陽光発電のオーナーに人気です。

卒FITを迎えると、売電価格は40円/kWh前後から10円/kWh以下まで下がってしまいます。これは、太陽光発電の電気は売るのが得という、これまでの常識が大きく変化することを意味します。

FITの後、太陽光発電の電気を「売る」か「使う」か判断するポイント

FITが終わってからは、太陽光発電の電気を売る収入と自家消費して節約できる電気料金の節約額、大きいほうを選ぶのがセオリーです。

電力会社から買う電気が20〜26円/kWhとして、太陽光発電の売電価格が10円以内であれば、太陽光発電の電気は自宅で使うほうがお得です。

発電した電気を売ることを優先すると、電気を安く売り・自宅で使う電気を高値で買うという、もったいないことになってしまいます。

事実、卒FITのために蓄電池を購入した方・本サイトで無料相見積もりをした方が多くいらっしゃいます。電気は売らずに自家消費することで、売電収入額よりも節約できる電気料金の額が多く、お得だからです。

予期せぬ停電!災害の直前に充電は残っているの?

停電

普段から蓄電池に貯めた電気を使っている場合、停電などのいざというときに電気が残っていないことも想定できます。

ここでは、「突然の災害時に蓄電池の充電が残っているものなのか?」について説明します。

災害時に充電がなくて使えなかった事例も

台風や地震などの自然災害によって大規模停電が発生することがあり、復旧まで1ヶ月以上かかる場合もあります。

【大規模停電につながった過去の災害】

災害名熊本地震台風21号
(近畿地方)
北海道
胆振東部地震
台風24号
(東海地方)
台風15号
(千葉県)
発生年月2016年4月2018年9月2018年9月2018年10月2019年9月
復旧までの期間
(一部地域除く)
3日16日7日7日30日以上

非常時こそ蓄電池を活用したいものですが、残念ながら、停電時に蓄電池が使えなかったケースもあります。

  • 蓄電池単体で利用していたため、貯めておいた電気を使いきったら停電が解消するまで使えなかった。
  • 蓄電容量不足により、充電された電気だけでは必要な消費電力に足りなかった。

蓄電池単体で利用していた家庭では、いざというときに充電ができていなかったケースがありました。

「太陽光発電もあれば昼間に充電できるため、停電時でも普段通りの生活ができたのに」という声も出ています。

一般的な4人家族の場合、家電製品の使用電力量は12時間あたり5~7kWh程度です。蓄電池を購入するときは、その分をまかなえる製品を選びましょう。

停電に備えて電気を残すモード搭載のメーカーは?

蓄電池の中には、災害時に備えて電力をすべて消費せず、ある程度の電力を常に蓄えておける機能(蓄電池残量下限設定機能)が付いた製品もあります。

【電気を残しておく機能のあるメーカー】

  • パナソニック:残しておく充電量を10〜70%の間で調節できる
  • SHARP:残しておく充電量を0〜100%の間で調整できる
  • オムロン:残しておく充電量を50〜100%の間で調節できる
  • 長州産業:残しておく充電量を0〜100%の間で調整できる
  • デルタ:残しておく充電量を30〜100%の間で調整できる(放電量制限を0~70%に設定できる)
  • ネクストエナジー:満充電して停電時のみに放電する運転モードに設定できる

太陽光発電と蓄電池を併用し、災害に備えた「安心モード」に設定した場合、蓄電池の充電残量に応じた不足分を太陽光で充電しながら、電気を使い続けることができます。

普段は売電を優先する「経済モード」にしている場合でも、台風などが近いとき、前日に「安心モード」へ切り替えておけば、最大の備えが可能です。

ただし、運転モードの切り替えが自動か手動かは蓄電池の種類によって異なります。

運転モードは簡単に切り替えられる?

疑問

蓄電池の動作モードは基本的に以下の3つです。

  • 経済モード:夜に充電して売電を優先させる
  • グリーンモード:昼間に太陽光発電から充電して自家消費する
  • 安心モード:停電時に備えて一定の電力を残しておく

各モードにはそれぞれのメリットがあるため、場合によって切り替える必要があります。

たとえば、「FITで売電していたが、FITが終了するので自家消費に切り替えたい」「明日は豪雨の予報だから、安心モードに切り替えたい」といったケースです。このようなとき、モードの切り替えは簡単にできるのでしょうか?

蓄電池の動作モードの変更には、特別な手続きなどは必要なく、表示器の画面操作で簡単に動作モードの切り替えができます。操作方法はメーカーや製品によって異なります。

たとえば、オムロンのハイブリッド蓄電システムの操作方法

一例として、オムロンのハイブリッド蓄電システム KP55Sシリーズで運転モードを切り替える手順を見てみましょう。

  1. ホーム画面の「メニュー」から「設定」を選ぶ
  2. 「設定」画面から「蓄電」を選び、「蓄電操作モード」ボタンを押す
  3. 「蓄電操作モード」で設定したいモードを選び、必要なら蓄電池残量下限(SOC下限)や夜間充電量も設定する
  4. 「決定」→「OK」ボタンを押すと、設定された動作モードが画面左上の「蓄電池状態アイコン」に表示される

家庭用蓄電池は、蓄電池専用の操作パネルでわかりやすい操作ができます。機械の操作に抵抗がある方にも、扱いやすいのではないでしょうか。

ライフスタイルにあわせて最適な蓄電池を選ぼう

蓄電池だけで節約する場合は夜間電力で充電しましょう。電気料金を最大限に節約したい場合は、卒FITの太陽光+蓄電池の組み合わせが適しています。

また、災害時に備えて、電力を常に残しておける機能を搭載したタイプの蓄電池を選ぶと安心です。

生活スタイルに合わせて、多くのメーカーから最適な機種を選ぶためには、蓄電池のプロに相談しましょう。

複数の施工業者で相見積りをすれば、安く設置できます。タイナビ蓄電池では一括見積りが5社まで無料なので、お気軽にご相談ください。