蓄電池の大きさと重さ

家庭用蓄電池が注目を集めていますが、気になるのは自宅につけられるサイズなのか、重さはどれくらいなのかといった疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

停電時の対策だけでなく自家消費もできる蓄電池について、導入したいと考えていても実際には製品を見たことがなく、サイズ感がイメージできないという方もおられるでしょう。

この記事では、家庭用蓄電池を設置するためにはどのくらいのスペースが必要なのか、機器のサイズ感について説明します。狭い場所へ設置するためのアイデアや困ったときの対処法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

蓄電池のサイズ感はどのくらい?

蓄電池のサイズ感はどのくらい?

家庭用蓄電池の導入を検討するなら、実際の大きさや重さを押さえておきましょう。

ここでは、蓄電池はどのくらいなのか、製品のタイプや容量などによって変わるサイズ感について説明していきます。

蓄電池の大きさ

蓄電池は設置場所により屋内型・屋外型に分かれる

一般的な蓄電池のおおよその大きさについては、以下の表を参考にしてください。

屋内設置型屋外設置型
平均的な大きさエアコン室外機1台分エアコン室外機1~2台分

蓄電池の大きさは、設置する場所により屋内型・屋外型に分かれ、一般的には屋内型よりも屋外型のほうが大きくなります。

蓄電池「系統連系型」「ポータブル型」

製品のタイプは、2のタイプがあります。

  • 電力会社の送電線につなげる「系統連系型」
  • 家庭のコンセントから充電できるコンパクトな「ポータブル型」

蓄電容量や出力などによっても大きさは異なり、一般的に蓄電容量や出力が大きいものほどサイズも大きくなります。

蓄電池の大きさを知るために、シャープの蓄電池を例に挙げて比べてみましょう。

機種容量奥行高さ
JH-WB16214.2kWh500mm360mm605mm
JH-WB18218.4kWh700mm360mm605mm

容量が倍になると幅が1.4倍になり200mm大きくなります。

家庭用蓄電池の平均的な大きさは、屋内型でエアコンの室外機1台分ほど、屋外型ではエアコンの室外機を縦に重ねて1~2台分ほどとイメージするといいでしょう。

蓄電池の普及によって家庭での需要が高まるなか、製品の小型化も進んでいるため、スペースの面でも設置しやすくなっています。

蓄電池の重さ

次に蓄電池の平均的な重さについて説明していきます。

屋内設置型屋外設置型
平均的な重量60~170㎏120~250㎏

蓄電池の重さも、大きさと同様に設置場所(屋内型か屋外型か)やタイプ、蓄電容量、出力などによって異なります。

平均的な重量は、屋内型で60~170㎏、屋外型で120~250㎏ほどが目安です。

これだけを見ますと、かなりの重さと感じるでしょう。しかし、ポータブル式でない「定置用」とも呼ばれるタイプは、いったん設置したら基本的には動かしません。

そのため、重さがあっても、基礎を作って設置するなら重量が問題になることはありません。

屋内タイプの場合は、重さには気をつける必要があります。蓄電池の重さが、床の耐荷重を超えてしまうと安全に設置できなくなるからです。蓄電池のプロに設置場所を見てもらい、耐久性に問題がないかチェックしてもらいましょう。

蓄電池を設置できる場所

蓄電池を設置できる場所

蓄電池を設置する場所は、スペースがあればどこにでも置けるわけではありません。屋内なら、分電盤に近い場所や使用したい機器に近い場所が適しています。

蓄電池の音は小さいのですが、寝室や仕事部屋など小さな音でも敏感になりがちな場所は避けたほうがいいでしょう。

製品とスペースの大きさなどの条件が合えば、階段下やクローゼットなど目につかない場所もOKです。

蓄電池は高温や湿気に弱い点に注意が必要になります。リチウムイオン電池の場合は寒さにも弱いので、屋外の設置場所には外的環境への配慮が必要です。

【屋外設置に向いている場所】

  • 直射日光や風が当たらない
  • 通気性がよい
  • 積雪や結露、ほこりが少ない

配線工事の都合もあるので、設置場所を調査する際に専門業者から提案してもらうのがベストでしょう。基本的には、外壁に沿って蓄電池を設置するケースが多くなります。

蓄電池の設置に必要な面積

蓄電池設置工事

蓄電池の設置に必要な面積は、製品がおさまる面積よりも、さらに広いスペースが必要になる点がポイントになります。

蓄電池を設置するには、機器を運ぶための搬入経路も確保しておかなければいけません。運搬に必要な広さは約80cm幅で、自転車を押して通れるくらいの幅が必要と考えるといいでしょう。

蓄電池の設置に必要な面積

設置作業・メンテナンス作業を行うスペースも考慮する必要があります。隣の住宅との間に設置する場合には、場所の確保が難しくなる可能性もあります。選んだ製品や作業内容にもよるので、業者に下見してもらうことをおすすめします。

狭い家に蓄電池を設置する場合の3つのアイデア

蓄電池の導入を検討するなかで、家が狭いという悩みを持っている人もいることでしょう。

ここでは、狭い家に蓄電池を設置するためのアイデアを3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

コンパクトタイプならスッキリ置ける

ポータブル型でなくても、狭いスペースに設置できるコンパクトなサイズの製品はあります。サイズが小さければ蓄電容量も同様に小さいものばかりかというと、必ずしもそうではありません。

【コンパクトサイズの製品例】

KP55S/オムロン
(屋内設置用)
W452×H656×D120mm、約52kg、机下などにも設置可能
EGS-ML0650/京セラ
(屋内または屋外に設置可能)
W452×H656×D120、約52kg机下などのスペースや
屋外外壁沿いのスペースに設置可能

どちらの製品も空気清浄機ほどの大きさのタイプですが、蓄電容量は6.5kWhと大容量です。

6.5kWhなら、エアコン・テレビ・照明・携帯電話の充電などを5時間ほど使えるので、停電時の備えにも十分役立つでしょう。

コンパクトで機能性が高いものを選べば狭い家でも困ることはありません。

すでに太陽光発電があって設置スペースが限られるときは? 

太陽光発電と蓄電池の併用

太陽光発電をすでに設置している場合、あとから設置する蓄電池の場所は限られてしまいます。そんなときは、「ハイブリッド型蓄電池」を選ぶ方法もあります。

ハイブリッド型蓄電池は太陽光発電がある家の省スペース化に最適

ハイブリッド型蓄電池

ハイブリッド型蓄電池とは、太陽光発電用と蓄電池用のパワーコンディショナが一体となったタイプの蓄電池のことです。

別々にパワーコンディショナを用意するよりも省スペースにおさまるため、太陽光発電システムをすでに設置している人には、特におすすめしたい蓄電池です。

https://www.tainavi-battery.com/library/201/

このハイブリッド型蓄電池は、既に設置した太陽光発電のパワーコンディショナを買い替えするタイミングで選ぶ人が増えています。

一体型のハイブリッド型だからといってサイズが大きくなることもありません。コンパクトなタイプもあるため、スペースに不安がある家でも検討できる選択肢のひとつです。

壁掛けタイプで設置場所の問題を解決

蓄電池設置検討

家が狭くて床面に設置する適切な場所がないなら、「壁掛けタイプ」の蓄電池にするという選択肢があります。このタイプには屋内用、屋外用の両方があります。

室内に設置する小型なものでは、エアコンより一回り小さいほどのサイズで、家電のように部屋になじむデザインもあります。

メーカー製品名蓄電容量サイズ
パナソニックSJA1 kWh小型タイプ
W605×H350×D155 mm

壁掛けタイプでも容量が大きいものも出てきています。ただし、木造住宅などでは壁の強度の問題で設置できないケースもあるので事前によく確認しておきましょう。

メーカー製品名蓄電容量サイズ
テスラパワーウォール13.5 kWh壁掛けタイプ
W1150×H753×D147 mm
https://www.tainavi-battery.com/library/734/

蓄電池の大きさで設置を迷ったら専門家に相談するのが安心

タイナビ蓄電池の一括見積り

蓄電池の大きさはメーカーや製品によってさまざまで、設置場所や設置方法にも複数の選択肢や制限があります。

空いている場所に設置できる蓄電池を探してもらうためには、メーカーに縛られない蓄電池販売業者にチェックしてもらいましょう。

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価格とサービスが良くなければ選ばれない一括見積りなら、家庭のニーズにピッタリ合う蓄電池が適正価格で手に入るのでぜひご利用ください。