
この数年は、停電が何日も続くような災害が毎年のように起きています。地域を問わず生じる災害に備えて、普段から準備しておくべきものはたくさんあります。
この記事では、災害に備えて準備しておきたい備蓄品の中でも、特に優先度が高いもの、停電時でも必要な電気を確保できる蓄電池についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
停電への備えに用意しておきたいもの

災害による停電は急に起こるため、普段から心して備えておきたいところです。準備すべきものとして、食料や水などは思いつきますが、忘れているものもあるでしょう。
ここでは、停電時に役立つものには何があるのかについても紹介します。
食料・飲料水
災害での停電を想定すると、食料や飲料水は3日分の備えが必要です。
備蓄する量の目安は、1日あたりの1人分が3リットルです。人数分を用意しておきましょう。
3日分の非常食や水があれば、国や自治体の支援が始まるまでの間や、復旧を待つ間も乗り切ることができると言われています。非常食としては、アルファ米やカンパンなど、冷蔵が不要で長期保存ができるものが便利でしょう。
集合住宅などでは、停電で水の汲み上げポンプが止まることも想定できます。そうなれば水道が使えないので、飲料水の備えは不可欠です。

紙皿や紙コップも準備しておきたいところです。使い捨て食器を使うことで、食事のたびに貴重な水を使わなくて済むからです。
常温で保存しておける食品が主になりますが、カセットコンロがあれば調理をして温かい食事もできます。停電中の調理器具も考慮して備蓄食を選びましょう。
除菌グッズ・薬など

停電の環境は普段とは異なりますので、体調を崩しやすくなります。体調管理に必要なものも準備しておきましょう。
ウェットティッシュや除菌スプレーは、手洗いができないときの衛生管理には欠かせません。特に、免疫力の弱い乳幼児や高齢の家族がいる場合には、多めに備えておきたいところです。
災害時には、薬も入手しにくくなることが想定されます。風邪薬などの常備薬のほかにも、普段服用している薬がある方は、必ず持ち出せるようにしておきましょう。ただし、薬には使用期限があり、買い溜めできないのでこまめな在庫管理が重要です。
また、停電するとエアコンやファンヒーターといった暖房器具は使えません。冬場は、暖をとるためのカセット式ストーブなどの防寒対策グッズが必要です。夏場なら冷房が使えないので、電池式や充電式の小型扇風機などの熱中症対策グッズがあるといいでしょう。
ラジオなどの情報源

停電すると、テレビやインターネットからの情報が得られなくなります。被害状況の確認や「どこでどんな支援を受けられるか」など、必要な情報を得られるように準備しておきましょう。
電池で使えるラジオを1台は常備しておくのが望ましいです。手回し充電式であれば、電池の管理をせずに済むでしょう。
スマートフォンでも視聴できるテレビやラジオのアプリも登場しています。電気はダメでも携帯電話会社のインターネット回線は使える場合もありますので、災害時はこうした情報源を上手に利用してください。
災害時にスマートフォンが果たす役割は大きいです。充電が切れないよう、電池・バッテリーの用意が不可欠です。
電池

乾電池は多めにストックしておくことをおすすめします。停電になってから購入しようとしても、停電エリアの店舗では品薄になることが予想できます。
懐中電灯には単一形を使うものも多いのですが、ない場合には単三形にアダプターをつける方法もあります。単一形と単二形に対応するアダプターは異なるので、どちらも用意しておくといいでしょう。
モバイルバッテリー

充電式の電池やモバイルバッテリーもあると便利です。なかでも、ソーラー充電式のバッテリーは太陽の光で再充電できるため、長引く停電で非常に役立ちます。
ただし、一般的なモバイルバッテリーが使えるのはUSBで給電できる機器だけです。ファンヒーターや冷蔵庫を使うには、コンセントつきである程度の容量をもつ機種が良いでしょう。
夜間の照明

災害は日中に起こるとは限りません。夜間の停電に備えて、明かりの用意も必要です。
地震などが原因で停電した場合、家の中も外もどのような状況になっているか分かりません。あわてて暗い中を歩き回るのは危険です。すぐに避難しないと危険な状況でなければ、家で待機することが推奨されています。
ろうそくはポピュラーな備蓄品ですが、余震があれば火事のリスクが生じます。停電中でも使える電気照明を備えておくと安心です。たとえば、懐中電灯や充電式のLEDランタンなどは大変役立ちます。すぐに使えるような場所に置いておきましょう。
非常時の備えチェックリスト

ここまでに紹介した非常に備えておきたいものを表にまとめました。準備できたものからチェックしておきましょう。
- 食料(アルファ米、カンパンなど)
- 飲料水1日1人3リットル
- 紙皿、紙コップ
- ウェットティッシュ
- 薬
- 熱中症対策グッズ
- 防寒対策グッズ
- 手回しラジオ
- 懐中電灯、充電式LEDランタン
- 乾電池
- モバイルバッテリー
台風の停電に備えるなら熱中症対策グッズも追加
台風の時期なら、熱中症対策が必要です。蓄電池があればエアコンや扇風機が使えますが、アナログで暑さをしのぐ準備もしておきましょう。
- 水・塩飴
- うちわ・扇子
- 防虫スプレー・蚊取り線香など
- 保冷剤は多めに用意
冷凍庫に保冷剤を用意しておくのはおすすめですが、停電中に冷蔵庫を開け締めすると、庫内の温度が高まって食品が早く傷んでしまいます。保冷剤は、冷蔵庫の内部を冷やすために残しておきたいところ。人が使うための保冷剤と、庫内に残しておく分で多めに用意しておきましょう。
窓を開けて涼を取るなら、虫除け対策も必須です。電気式のものではなく、スプレータイプや線香タイプのもの(火をつけるライター、マッチなども)を準備します。
停電で困るものランキング
日本トレンドリサーチが2022年4月に実施した「節電に関するアンケート」によりますと、停電した場合に最も困ると回答した人は「冷蔵庫が使えない(46.3%)」でした。
次に多かったのが「冷暖房が使えない(20.5%)」で、「照明器具が使えない(14.8%)」「携帯の充電ができない(8.3%)」「理器具が使えない(4.3%)」と続いています。
【1位】冷蔵庫

停電で冷蔵・冷凍ができなければ食材が傷んでしまうため、すぐに使わなければなりません。食べることは命に直結するため、特に夏場や長期間の停電を想定すると心配になります。
停電する可能性があるときは、冷蔵庫に保冷剤や中身を凍らせたペットボトルを入れる、冷凍庫に隙間なく詰めておくなどの対策をしましょう。
【2位】冷暖房

室内の温度を適温に保つ冷暖房器具も、良い健康状態を維持するために欠かせないものです。
夏であれば冷房が使えなくなれば熱中症になる可能性があります。冬に暖房の備えが足りないと、電気が復旧するまで寒さに耐えなければなりません。
【3位】照明器具

照明が使えないと視界が悪くなるため、夜間の移動には転倒などのリスクも伴います。非常用の照明やろうそくも役立ちますが、目や足腰が悪い人にとって室内が暗いことはとても危険です。
停電で不安になっているときに照明がないと、さらに不安が増すという心理状態にもなるでしょう。
【4位】携帯

スマートフォンは、災害や停電などの非常時に必要な情報を得るために欠かせないものです。停電が長期間になれば、その分多くの電源が必要になります。
普段から非常用のバッテリーを確保しておくことが大切です。
【5位】調理器具

停電になるとIH調理器や炊飯器などが使えなくなります。カセットコンロや調理なしで食べられる非常食などを用意しておくと良いでしょう。
電力確保グッズ

普段から停電に備えておくなら、いざという時に電力を確保できるグッズを用意しておくと良いでしょう。
なかでも、コンパクトながら簡単に太陽光で電気が作れる「折りたたみソーラーパネル」が注目されています。非常時に欠かせないスマートフォンの充電には「ソーラーモバイルバッテリー」がおすすめです。
また、「ポータブルバッテリー」は、普段使いやアウトドア用としても使え手軽に持ち運びできる電力確保グッズとして人気があります。
部屋全体・家全体で使える電気を貯めるなら、「据え置き型」がおすすめです。屋内に置ける機種と屋外に設置できる機種があります。
家庭用蓄電池があれば停電中も電源を確保できる

停電に備えて準備しておきたい備蓄品を紹介してきました。家電を動かすためのエネルギーも必要です。
普通の乾電池は、当然ながら使い切ってしまえば交換しなくてはなりません。その点、蓄電池は、充電することで繰り返し使えるメリットがあるのです。
停電中の電源確保におすすめの家庭用蓄電池について解説します。
家庭用蓄電池はいつもの家電が使える

家庭用蓄電池は、モバイルバッテリーに比べてかなり多くの電気を備蓄しておける蓄電池です。
まだまだ高額ですが電気を取り出せる量はポータブル蓄電池の比較にならないほど多く、停電時でもあらゆる家電が使えるようになります。非常時の暮らしを助ける電源として大いに活躍します。
機種によっては、停電時に自動で電気を供給できる機能も備えています。冷蔵庫やペットの冷暖房など、止まってしまうと困る家電に設定しておけば、帰宅に時間がかかっても安心ですね。
停電と電気代に対策できる蓄電池メーカー

もちろん、そういった大容量・高機能の蓄電池は初期費用がかかります。非常事態のためだけに買うのは、とても難しいでしょう。
蓄電池は電気代を節約できます。電気代の安い夜間に充電して、電力使用が最大になるピークタイムに使えば電気代を節約できます。多くの蓄電池がこうした家計に優しいモードを搭載しているので、こまめな操作を省略したい方にうってつけです。
太陽光発電を組み合わせて長期停電にも対応
家庭用蓄電池には、太陽光発電との併用によって、さらに災害時の備えとしてのメリットが増します。
蓄電池があれば日中に太陽光発電で発電した電気を貯めておくことができるため、停電していても昼夜問わず電気が使えるのです。

繰り返し充電して使えるということは、停電が長引いてもずっと電気が使えますし、普段の電気代節約に大いに役立つでしょう。太陽光発電の電気を自家消費することに特化した機能を搭載した機種も一般的です。
そうとはいっても、太陽光発電と蓄電池を一緒に買うとなれば、やはり気になるのは価格ではないでしょうか。
じつは、太陽光発電と蓄電池をまとめて設置すると一部の機器を共有できます。発電システムと蓄電システムの機器を合わせるために買い替えや交換する支出を避けられますので、トータルで見ると安くなります。
相見積りでリーズナブルな販売会社を見つけるのは必須です。
工事が難しい場合はポータブル蓄電池

住宅の事情で配線工事ができない、あるいはスペースの都合などで工事が難しい場合には、ポータブルタイプの蓄電池がおすすめです。家全体に電気を行き渡らせることはできませんが、工事の必要がなく、いつものコンセントで充電しておけるため、手軽に活用できます。
キャスターがついていることも多く、電気が必要な場所に移動できるというメリットもあります。USBポートを搭載したものを備えておけば、災害時のパソコン用非常用電源としても役立ちます。
停電前に備えておきましょう

災害や停電は、突然起きるものです。普段から十分に備えておくことがどれほど大切か、昨今の災害でよくおわかりかと思います。中でも家庭用蓄電池は、停電時の電源確保にとても役立ちます。「用意しておいて損はない」というよりも、もはや必須アイテムになりつつあるでしょう。
「タイナビ蓄電池」なら、無料で蓄電池の一括見積りや、太陽光発電とセットでの導入の見積りもできます。お得に蓄電池を導入するために、ぜひ利用してください。
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