株式会社エヌエフ回路設計ブロックは電源や電子部品の開発・製造に強く、身近なメーカーの蓄電池の多くを製造している会社です。
本記事では、注目されるエヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池について、特徴やメリットを紹介します。
くわえて、蓄電池を安く導入する方法も紹介するので、これから蓄電池を設置しようと考えている方は参考にしてください。
大手企業に採用されるエヌエフ回路設計ブロックの蓄電池
株式会社エヌエフ回路設計ブロックは、1959年設立、産業用電源や電子部品、電子計測器などを開発・製造・販売する企業です。
エヌエフ回路設計ブロックが製造する家庭用蓄電池は、伊藤忠商事をはじめとした商社やメーカーでも採用・販売されている実績があります。本社がある横浜の他、仙台・東京・名古屋・大阪・福岡に国内拠点があります。海外では上海とカリフォルニアに拠点を持ちます。
エヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池の特徴
エヌエフ回路設計ブロックが製造する家庭用蓄電池は、もとの製品は基本的に同じですが、複数の会社によって別の製品として販売されています。以下で、各製品に共通する運転モードと、それぞれの製品の特徴を説明します。
各製品に共通する運転モード
以下の運転モードは販売会社に関わらず共通で、ライフスタイルに合わせて設定できます。
ピークシフトモード | 充電・放電の切り換えを時間で設定可能。 安価な深夜電力を蓄電池にためて日中に使う設定にすると電気代を削減できる場合がある。 |
---|---|
ピークカットモード | 設定したピークカット電力の値を超えないように充放電する。 |
HEMSモード | HEMSコントローラ用のモード |
バックアップモード | 電力を蓄えた状態で待機するモード |
売電モード | 蓄電池の電力を積極的に使用し、太陽光発電電力の売電を優先するモード (売電優先タイプの機種にのみ搭載) |
停電モード | 停電中のモード |
伊藤忠商事:スマートスターL
伊藤忠商事が販売する「SmartStarL(スマートスターL)LL3098HOSシリーズ」の特徴は以下の通りです。
大容量(9.8kWh) | 平均的な4人家庭が1日に消費する電力をまかなえる(4人家族の1日の電力消費量は約10kWh) |
---|---|
全負荷形式 | 停電時に家全体へ電気を供給できるタイプ |
単機能型 | 太陽光発電メーカーを問わず設置可能 |
人工知能(AI)との連携可能 | 日々の電気の使い方や気象予報をもとにユーザーの電力需要や発電予測を分析・学習し、最適な充放電を行う |
伊藤忠商事の「SmartStarL(スマートスターL)LL3098HOSシリーズ」は、太陽光発電を設置済みの方にも、これから蓄電池システムと一緒に導入を検討している方にもおすすめです。
伊藤忠エネクス
伊藤忠エネクスは伊藤忠商事の関連会社で、主に石油製品やLPガスといったエネルギーを販売しています。伊藤忠エネクス株式会社から販売されている蓄電池製品は「エネパワボL LL3098HESシリーズ」です。
「エネパワボL LL3098HESシリーズ」は、伊藤忠商事が販売する「SmartStarL(スマートスターL)LL3098HOSシリーズ」と基本的には同じ仕様で、定格容量9.8kWh・全負荷形式・AIとの連携可能となっています。
ネクストエナジー・アンド・リソース
ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社は自然エネルギーの普及を事業軸に、太陽光発電のフィールドで事業展開している会社です。
ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社から販売されている蓄電池製品「iedenchi-NX NX3098-HNSシリーズ」も、基本的に伊藤忠商事の「SmartStarL(スマートスターL)LL3098HOSシリーズ」と仕様は変わりません。
定格容量9.8kWh・全負荷形式・AIとの連携可能・単機能型となっています。太陽発電設備を設置済みの方にも、これから蓄電池と併せて設置する方にもおすすめです。
DMM
DMMから販売されている蓄電池製品は「DMM.make smart MS3098-DMシリーズ」です。仕様については、上で紹介した他のエヌエフ回路設計ブロック製家庭用蓄電池と、基本的には変わりません。定格容量9.8kWh・全負荷形式・単機能型となっています。
ただし、この機種にはAI連携機能が付いていません。連携に必要なランニングコストがかからないため、連携を検討していない方におすすめといえます。
エヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池の価格とスペック
ここでは、各社の製品の価格やスペックを一覧表で紹介します。
※以下は蓄電池本体のみの価格となります。蓄電池導入時の購入価格とは異なります。
製品 | 希望小売価格(税抜) | 蓄電容量 | 保証期間 | 寿命 |
---|---|---|---|---|
SmartStarL | 285万円( LL3098HOS/A・B)293万円( LL3098HOS/X・Y) | 8.8kWh(定格容量9.8kWh) | 10年 | 6000サイクル |
エネパワボL | 285万円 | 8.8kWh(定格容量9.8kWh) | 10年 | 6000サイクル |
iedenchi-NX | オープン価格 | 8.8kWh(定格容量9.8kWh) | 10年 | 6000サイクル |
DMM.make smart | オープン価格 | 8.8kWh(定格容量9.8kWh) | 10年 | 6000サイクル |
※寿命について
6000サイクルの場合、1日1.5回の充放電で約10~15年が目安です。
※SmartStarLシリーズは型式によって負荷電流が異なるため、希望小売価格も型式ごとに設定されています。
エヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池を選ぶメリットとデメリット
ここでは、エヌエフ回路設計ブロックが製造する家庭用蓄電池を選ぶ際のメリットとデメリットについて、それぞれくわしく説明します。
メリットは高い機能性
エヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池は機能性が高いため、平常時はもちろん、停電時に効果を発揮します。
分電盤全体をバックアップする全負荷型蓄電池のため、停電時も家全体に電気を供給でき、普段とあまり変わらない生活を続けられます。
200V電源に対応しており、IHクッキングヒーターやエコキュートも使えます。停電中でもお風呂に入ったり、温かい料理を作ったりできるので、オール電化住宅にも適しています。
定格容量9.8kWhと大容量であるにもかかわらず、約3時間でフル充電できるなど、高速充電できる点もメリットです。また、AI(人工知能)と連携して太陽光パネル発電量とのバランスを取り、充放電を最適化します。
太陽光発電を併設しない使い方にも対応していますが、併設するほうがメリットは多いでしょう。
デメリットはコスト面
エヌエフ回路設計ブロック製の蓄電池は無停電電源装置ではないため、急な停電からパソコンなど精密データを守る機能はありません。
価格を把握しにくい面もデメリットといえるでしょう。オープン価格の機種については相場がわかりにくいかもしれません、また、希望小売価格が提示されている機種についても、取り扱い業者が多く競合しており、販売価格はまちまちです。
対策として、複数の販売業者を相見積もりして、最安値で設置できる業者に依頼するのがおすすめです。
エヌエフ回路設計ブロック製の蓄電池を安く設置する方法
エヌエフ回路設計ブロック製の家庭用蓄電池は高機能でメリットが多数あります。特に災害時に強く、AI連携機能により太陽光発電とも相性がよいです。
蓄電池を適正価格で設置するためには、複数の販売業者から見積りを取ることが大切です。タイナビ蓄電池の無料一括見積りは、ライフスタイルに合う蓄電池や、太陽光発電と蓄電池を同時購入する見積りも最大5社に依頼できます。
ぜひ一度、タイナビ蓄電池にご相談ください。
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