太陽光発電のFIT期間満了後に、余剰電力をどのように活用するか、お悩みではないでしょうか。
売電を続けるために、電力会社の卒FIT電力買取サービスも視野に入っておられることでしょう。売電価格や特徴はそれぞれ異なりますから、各社のプランを把握してから乗り換え先を決めたいところですよね。
この記事では、「シェアリングエネルギー」の卒FIT向けプランについてご紹介します。
さらに、このプランでの売電収入と自家消費した場合の電気料金節約額、どちらがお得になるのかを比較検証します。
シェアリングエネルギーの卒FIT向けプランの概要
【余剰売電買取サービス】
- プラン概要:FIT期間が終了する人を対象に、余剰電力を買い取るサービス
- 買取価格:8.0円/kWh
- 特徴:・個人または法人で先着1000棟まで。今回の買取価格が2年保証
シェアリングエネルギーの卒FIT向けプランとは?特徴や買取条件を紹介
シェアリングエネルギーの卒FIT向けプランは、FIT終了後に契約すると、余剰電力の売電を続けることができるサービスです。買取価格は8.0円/kWhで、契約にかかる費用はありません。
蓄電池を設置している場合にも卒FIT買取サービスが利用できます。
卒FIT買取サービスのために、電気料金プランをシェアリングエネルギーに乗り換える必要はありません。
契約期間は2年間で、売電契約を1年ごとに更新します。契約期間中にサービスを解約すると契約解除料がかかりますので、よく検討してから契約しましょう。
買取金額は、3カ月ごとにまとめて支払われます。ただし、買取金額が5000円未満の場合は、5000円を超えるまで翌月に繰り越されるシステムです。
詳しい加入条件は以下のとおりです。
- FIT期間が終了する、太陽光発電の設備容量が10kW未満
- 離島以外の東北、関東、中部、近畿、中国、九州エリア
シェアリングエネルギーで売電したら年間いくらになる?
シェアリングエネルギーの余剰電力買取サービスを利用したときの、年間収入をご紹介します。シミュレーション結果を見て、年間収支の目安を把握してください。
自家消費した場合の電気料金節約額とも比較しますので、どの選択肢でどれくらい得するかを確認しましょう。
売電した場合とすべて自家消費した場合の収支は?
シェアリングエネルギーの余剰電力買取サービスで売電した場合の、年間収支のシミュレーション結果は以下のとおりです。
【条件】
太陽光発電の容量4.5kW
余剰電力3150kWh/年
※発電量は設置条件や状況によって変わります
買取プランですべて売電した場合と、余剰電力をすべて自家消費した場合の年間収支を比較します。
余剰電力をすべて売電した場合
買取価格は8.0円/kWhで、年間収支の目安は1年間で25200円(2100円/月)となります。
余剰電力をすべて自家消費した場合(東京電力の従量電灯B利用)
年間の電気代節約額の目安は、1年間で約73908円、1カ月で約6159円です。
余剰電力を売電した場合と、すべて自家消費した場合の差額は、年間で約48708円、1カ月約4059円となります。
このシミュレーション結果から、余剰電力をすべて自家消費したほうが、経済的メリットが大きいことが分かります。
売電と自家消費した場合を比べてみよう
シェアリングエネルギーで余剰電力を売電した場合と、自家消費した場合の収支を表にまとめました。(東京電力の従量電灯Bとの比較)
プラン名 | 年間売電収入 | 自家消費相当額 | 差額 |
---|---|---|---|
シェアリングエネルギー | 25200円 | 73908円 | 48708円 |
シェアリングエネルギーで売電すると、年間の売電収入は2万5000円程度が目安となります。FIT期間中に得られる金額に比べると、大幅な収入減になってしまうことが分かります。
一方で、余剰電力をすべて自家消費した場合の節約金額は、年間7万円以上にもなることも分かりました。
太陽光発電で得た余剰電力を有効活用するなら、売電よりも自家消費を検討したほうが良いでしょう。
シェアリングエネルギーで売電するメリットとデメリット
シェアリングエネルギーの余剰電力買取サービスには、メリットとデメリットがあります。よい面だけを見るのではなく、注意すべき点についても把握しておきたいものです。その上で契約するかどうかを検討しましょう。
売電を続けるのに新たな費用がいらない
シェアリングエネルギーの電力買取サービスを利用する場合、卒FIT後の買取をするための初期費用や月額費用はかかりません。
お金をかけずに売電を続けられるメリットがあります。他の電力会社からの切り替えをする場合でも同じです。
とても珍しい2年間の売電価格を約束
シェアリングエネルギーの電力買取サービスでは、卒FITの売電価格を2年間に渡り保証しています。
多くの電力会社では1年後に買取価格を見直す可能性があるので、売電価格が確定しているプランは珍しいことです。
余剰電力の買取金額は、3カ月ごとに計算されて契約者の口座へ入金されるシステムです。他社に比べると短期間で振込となる点も、契約者にとってのメリットです。
電気契約に関する条件もないため、今使っている電力会社を手続きなしで継続できます。
条件によっては「一番お得」ではないかも
エリアや条件によっては、他社に売電したほうがお得になる可能性があります。
東京電力エリアの買取価格を例にとると、東京電力8.5円/kWh、スマートFIT11.5円/kWh、エネオス11.0円/kWhなどと設定されています。
買取サービスを利用できるのは、各エリアで先着1000棟までとなっています。状況によっては契約できない可能性もあるでしょう。
卒FIT買取サービスの中では珍しく契約解除料がかかる点にも注意しましょう。契約期間の2年間は、他社への乗り換えが難しくなります。
余剰電力を有効活用できるおすすめの方法とは?
卒FIT後にシェアリングエネルギーで余剰電力を売電すると、新たな費用がかかることなく売電収入が得られます。
しかし、余剰電力を自家消費するほうが、売電するよりも4万8000円以上もお得です。毎年、これだけ電気料金を節約できることを考えると、自家消費するほうが経済的メリットは大きいことが分かるでしょう。
蓄電池を設置すれば、太陽光発電で得られた電力を貯めておくことができます。昼間に使いあました電気を蓄電池に貯めて、夜間や発電量の少ない日、さらには停電のときに電気を自家消費できるのでおすすめです。
さらに、太陽光発電と蓄電池があれば、災害時の停電で電力供給がストップしても貯めながら使えるため大変便利です。
ただし、蓄電池の設置には初期費用がかかるので、できるだけ安く設置することが重要なポイントとなるでしょう。
蓄電池の設置は一括見積りを利用して安く!
太陽光発電の余剰電力は、卒FIT後にシェアリングエネルギーで売電を続けるよりも、すべて自家消費した場合の節約額のほうが大きいことが分かりました。
それには、蓄電池を設置して余剰電力の自家消費を増やすのがおすすめの方法です。
蓄電池を購入する際は、できるだけ安く設置するのがポイントになります。複数の業者を比較できる一括見積りを利用すれば、初期費用を抑えることもできます。
「タイナビ蓄電池」の一括見積りは、厳選された優良企業から選べるので、ぜひ安心してご利用してください。
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