ニチコンの蓄電池

ニチコンの蓄電池は、販売台数で国内1位を誇る老舗メーカーです。

10〜20年の使用に耐えられるほか、電気自動車や太陽光発電システムと組み合わせると、長期にわたって電気を効率よく利用できます。

しかし、「価格はどれぐらいするのか」「保証はどれくらいあるのか」など、疑問は少なくありません。

この記事では、ニチコンの蓄電池の特徴と価格相場をはじめ、ユーザーの口コミや評判を詳しく解説します。

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世界的な蓄電池メーカー、ニチコン

京都市に本社を置くニチコンは、家庭用蓄電池の生産におけるパイオニアです。

2016年3月時点では、家庭用蓄電池の累積生産台数が世界1位(ニチコン調べ)を記録し、2025年現在も国内シェアトップを維持しています。

環境分野では、国内外13事業所でISO14001を取得。

2020年時点では、蓄電システムによるCO2排出削減量が年間21万トンに達しました。

主な特徴は、以下の通りです。

特徴詳細
生産実績家庭用蓄電池の累計販売台数が国内1位(2020年度)
技術革新世界初のV2Hシステム開発(2012年)
耐久性能-30℃~+40℃の温度環境で動作可能
保証体系10~15年間
災害対策雷・火災・雪害に対する10年間の補償

ニチコンは先を見据えた企業方針を掲げ、10年以上使用できる蓄電池の開発に力を入れています。

タイナビでも導入率の高い蓄電池メーカーランキング第2位

タイナビ蓄電池メーカーランキング

タイナビ蓄電池の2024年導入実績調査(対象期間:2024年1月〜2024年11月)では、ニチコンはメーカー別シェアで第2位を獲得しています。

特に、12kWhの大容量モデル「ESS-H2L1」が支持を集めました。

ニチコンと他社製品のスペックの違いは、以下の通りです。

比較項目ニチコン
(ESS-H2L1)
業界平均
価格420万円250万円
蓄電容量12kWh8.86 kWh
保証期間15年10~15年

ニチコンが蓄電池メーカーランキングで2位を獲得した要因は、災害対策機能とシステム連携の柔軟性にあります。

人気モデルESS-H2L1は、気象警報連動充電機能を搭載している点が魅力です。

災害発生予測時には、自動で最大充電を行います。

また、停電時でも冷蔵庫やエアコンなどを最大で24時間稼働できる点が評価されています。

V2H技術の先駆性も、競争で優位になっている要因です。

世界初のV2Hシステムを開発した実績を活かし、EV連携機能を標準装備しています。

価格面では420万円と業界平均(250万円)よりも高額ですが、15年保証と自然災害補償10年は長期運用を検討するうえで安心材料です。

ニチコンの家庭用蓄電池の特徴・強み

ニチコンの家庭用蓄電池には、以下のような特徴と強みがあります。

  • 世界の累積生産台数トップクラスの安心感
  • 小容量〜大容量までラインナップの豊富さ
  • 多様な使用状況に合わせたラインナップ・機能
  • 災害時の停電に強い
  • 補助金対象になりやすい

以下からは、それぞれの詳細を見ていきましょう。

世界の累積生産台数トップクラスの安心感

ニチコンの蓄電池が世界中で信頼されている理由の一つは、長年にわたるコンデンサ製造で培われた高い技術力です。

安全性に優れたリチウムイオン電池の採用や、世界初のV2Hシステムを実用化した実績は、技術力の高さを物語っています。

また、ニチコンは、アフターフォローにも力を入れています。

最長15年の長期保証を実現しているのも、ニチコンが自社の技術と製品に強い自信を持っているからといえるでしょう。

小容量〜大容量までラインナップの豊富さ

ニチコンの家庭用蓄電池は、2kWhの小容量モデルから16.6kWhの大容量モデルまで、幅広いラインナップをそろえています。

一人暮らしの方から電力使用量の多い家庭、さらには将来的な容量の増設を視野に入れている家庭まで、さまざまなニーズに柔軟に対応できるのが特徴です。

国内トップクラスの大容量モデル(16.6kWh)

ニチコン蓄電池のフラッグシップモデル「ESS-U4X1」は、家庭用蓄電池として16.6kWhもの最大級の容量を備えています。

もしものときでも、一般的な家電製品に十分な電力を供給してくれる頼もしい存在です。

冷蔵庫やエアコン、IH調理器、テレビなど一般的な家電製品を普通に1日使った場合の消費電力がおよそ9.3kWhということを考えると、ESS-U4X1のもつ16.6kWhという容量がいかに余裕のあるスペックであるかがわかります。

節電を心がければ、数日間にわたって蓄電池だけで生活を続けることも可能でしょう。

災害といった非常時に備えて「ESS-U4X1」を備えておけば、いざというときの不安を大きく軽減できます。

多様な使用状況に合わせたラインナップ・機能

蓄電池には自宅での消費を優先する自家消費型、停電時にも備える全負荷型、あらかじめ指定した電気機器だけを使用できるようにする特定負荷型の3タイプがあります。

ニチコンの蓄電池には、さまざまな状況に合わせて利用できる機能やラインナップが備わっています。

使用環境に合わせたモード選択

ニチコンの蓄電池は、家庭の電力使用状況やライフスタイルに合わせて最適な運転モードを選択できます。

たとえば、太陽光発電を設置している家庭では、余った電力を自宅で優先的に使う「グリーンモード」や、売電収入を最大限に高める「経済モード」などが選べます。

また、電気料金のプランに合わせて割安な夜間電力を活用するモードや、電力消費のピーク時に放電するモードを設定して、電気代の節約に役立てることも可能です。

さらに、停電時には自動で非常用電源に切り替わるモードも搭載しており、使用状況に合わせたモード選択によって快適かつ経済的な電力利用ができます。

電気自動車(EV)への給電も合わせて制御

ニチコンのEVパワー・ステーションは、あらかじめ電力会社との契約アンペア数を設定しておくことで、家庭の消費電力をリアルタイムでモニターし、電気自動車(V2H対応)への充電量を自動で調整します。

契約している電力の範囲内で効率よく充電ができ、ブレーカーが落ちるのを防ぐことができます。

塩害や寒冷地、屋内外の使用などさまざまな環境に対応

ニチコンの蓄電池は、さまざまな環境で使用できるように設計されています。

具体的には、全ての製品がマイナス10℃の環境下で正常に稼働するように設定されており、寒冷地仕様では、マイナス20℃の環境下で使用可能なモデルもあります。

また、腐食に強い部材を塗装した重塩害対策モデルも用意されており、海岸沿いの地域でも安心して利用可能です。

オプションとして日除け板の取り付けができるため、日差しの強い南側への設置も問題ありません。

災害時の停電に強い

ニチコンの蓄電池には、気象警報が発表されると自動で充電を開始し、停電に備える機能が搭載されています。

そのため、災害時にも安心して使用できるのが特徴です。

停電が発生した場合でも、蓄電池に蓄えた電力を使って照明や冷蔵庫、スマートフォンの充電など、電力を確保することが可能です。

夜間や復旧までに時間がかかる場面でも、必要最低限のライフラインを維持できるため、安心感があります。

自立運転モードの出力が高い

蓄電池の自立運転モードとは、停電などで電力会社からの送電が止まった際に、蓄電池に蓄えた電力を家庭内のコンセントへ供給する機能のことです。

自立運転モードに切り替えることで、照明や家電など最低限の電力を確保することができます。

一般的な住宅用太陽光発電の自立運転出力はおよそ3kW程度とされていますが、ニチコンの蓄電池はこれを上回る高出力が特徴です。

たとえば、自立運転モードで5.9kVAや4kVAの出力が可能なモデルがあり、非常時でも安定した電力供給が可能です。

ニチコンの高出力自立運転モードなら、消費電力500Wを超える家電製品を2台同時に稼働させることもできるため、停電時の生活に大きな安心をもたらしてくれます。

残量設定機能

蓄電池の残量設定機能とは、蓄電池に常に残しておく電池の残量を設定できる機能です。

設定した電池残量を常に確保しておくことで、万が一の停電時でも一定の電力を利用できます。

停電時以外では、安い夜間電力を貯めて昼間に利用するなどの運用をする際に、放電の下限を決めておくことで、使いすぎを防ぎつつ、計画的な利用ができるようになります。

ニチコンの蓄電池は、30~70%の範囲で10%ずつ設定が可能です。

万が一に備えて多めに電池を残しておきたいときは、70%で運用でき、日々の利用を優先して最低限に止めておきたい場合は30%の運用がぴったりです。

補助金対象になりやすい

ニチコンの蓄電池は、非常時の電力供給に対応しているだけでなく、環境にも配慮した設計となっているため、多くの製品が国や自治体の補助金制度の対象に指定されています。

こうした補助金を活用することで、導入にかかるコストを抑えることができる点も大きな魅力です。

ニチコンの家庭用蓄電池の価格と保証期間

ニチコンの家庭用蓄電池の価格相場は容量ごとに110〜450万円です。

保証期間はおおむね10年と15年の2つに分かれます。

ニチコンの家庭用蓄電池の最新ラインナップを一覧表にまとめました。

蓄電池容量型式希望小売価格保証期間
4.0kWhESS-T1、ESS-T2110万円15年
8.0kWhESS-T1,T2
(蓄電ユニット×2台)
90万円10年
7.7kWhES-E1M1180万円15年
11.1kWhESS-U2M1/U4M1320万円10年
12kWhESS-T3FS
(ハウスメーカー専用モデル)
120万円15年
16.6kWhESS-U4X1450万円10年

ニチコンの家庭用蓄電池のラインナップ

ニチコンが現在販売している家庭用蓄電池のラインナップは、次の通りです。

  • ESS-T1/ESS-T2
  • ESS-T1,T2(蓄電ユニット×2台)
  • ES-E1M1
  • ESS-U2LS
  • ESS-U2M1/U4M1
  • ESS-T3FS(ハウスメーカー専用モデル)
  • ESS-U4X1

ここからは順番に、それぞれの蓄電池の仕様や特徴などを見ていきましょう。

ESS-T1/ESS-T2

ESS-T1/ESS-T2は、トライブリッド蓄電システムを活用したい方におすすめです。

トライブリッド蓄電システムがあれば、1台のパワーコンディショナーで太陽光発電と蓄電池、V2Hの制御に同時に対応できます。

うまく活用できれば、自家発電を上手にやりくりできるようになり、電気の自給自足を実現することも夢ではありません。

ESS-T1/ESS-T2は、ESS-Tシリーズの中でもコンパクトなサイズ感です。

基本的な蓄電容量は4.0kWhなので、消費電力が少ない家庭にぴったりです。

4.0kWhで足りない場合は、2つの蓄電池を使って増設することで最大8kWhの容量にすることもできます。

品番ESS-T1/ESS-T2
蓄電容量8.0kWh/4.0kWh
重量42kg/36kg
サイズW727/H560/D257mm
負荷タイプ特定負荷型
タイプハイブリッド型
保証期間15年
希望小売価格110万円/100万円

ESS-T1/T2(蓄電ユニット×2台)

ESS-T1/T2シリーズ専用の蓄電ユニットです。

蓄電容量が足りない場合は、こちらの蓄電ユニットを追加すると4.0kWh分の容量を追加できるため、合計で8kWhの容量を確保することができます。

コンパクトで場所を取らない設計になっているため、納戸や階段下のデッドスペースを使って設置可能です。

ライフスタイルの変化や電力使用量の増加によって、蓄電池の容量が足りなくなった場合に役立ちます。

品番ESS-BS/ESS-BM
蓄電容量4.0kWh
重量51kg/50kg
サイズW572/H349/D239mm
負荷タイプ特定負荷型
タイプハイブリッド型
保証期間10年
希望小売価格90万円

ES-E1M1

ES-E1M1の蓄電容量は7.7kWhです。

一般家庭の1日の平均的な消費電力量の目安が5〜7kWhとなっていることから、ES-E1M1の一般家庭での電力使用可能時間はおおよそ、15時間程度と計算できます。

また、E1シリーズは全負荷型対応なので、停電時は自宅内の給電も可能です。

給電した後は約2.3秒で200VのエアコンやIH調理器具も使用できます。

品番ES-E1M1
蓄電容量7.7kWh
重量73kg
サイズW458/H608/D268mm
負荷タイプ全負荷型
タイプハイブリッド型
保証期間15年
希望小売価格180万円

ESS-U2LS

ESS-U2Lシリーズは単機能タイプの蓄電池です。

単機能タイプの蓄電池は、太陽光発電システムと切り離して設置・運用できる蓄電池のことをいいます。

単機能型に対し、太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナーが一体になったものを「ハイブリッド型蓄電池」と呼びます。

太陽光発電の有無に関わらず、蓄電池単体で充電と放電ができることから、後から蓄電池を追加購入する場合や、蓄電池だけ別にそろえたい場合におすすめです。

ESS-U2Lシリーズは、12kWhという大容量に加えて、自立出力2.0kVAも備えており、緊急時の心強い味方となってくれる蓄電池です。

品番ESS-U2LS
蓄電容量12kWh
重量229kg
サイズW1060/H1250/D300mm
負荷タイプ全負荷型
タイプ単機能型
保証期間15年
希望小売価格オープン価格

ESS-U2MS

ESS-U2Mシリーズは、ESS-U2Lシリーズと同等の機能を備えながら、容量をやや抑え、よりコンパクトな設置に対応したモデルです。

特に、ESS-U2Lシリーズに比べて、重量が軽くなったことが特徴です。

ESS-U2M シリーズでも、11.1kWhの大容量に加え、自立出力2.0kVAにも対応しているため、緊急時の頼れる電源として活躍します。

品番ESS-U2MS
蓄電容量11.1kWh
重量182kg
サイズW1060/H1250/D300mm
負荷タイプ特定負荷型
タイプ単機能型
保証期間10年
希望小売価格オープン価格

ESS-T3FS(ハウスメーカー専用モデル)

ESS-T3Fタイプは、多彩なラインナップを誇るESS-T3シリーズの中のハウスメーカー専用モデルです。

前述のESS-T1/T2モデルと同じく、トライブリッド蓄電システムがうまく機能してくれるため、1台のパワーコンディショナで太陽光発電・蓄電池・V2Hの3つの制御を同時に行うことができます。

直流と交流変換の回数を抑えることもできるため、電力損失の軽減も難なくこなします。

ESS-T1/T2モデルよりも容量が多い製品がラインナップされているため、電力使用量が多い家庭や放電量の多いシーンを想定している方にもおすすめです。

品番ESS-T3FS
蓄電容量12.0kWh
重量170kg
サイズW760/H495/D525mm
負荷タイプ全負荷型
タイプハイブリッド型
保証期間記載なし
希望小売価格オープン価格

ESS-U4X1

ESS-U4シリーズは、11.1kWhと16.6kWhの2種類が用意された大容量モデルです。

なかでもESS-U4X1は、ニチコンの家庭用蓄電池の中でも最大クラスの容量を誇り、パワフルなモデルとなっています。

200V機器にも対応しているため、停電時でもエアコンやIHクッキングヒーターといった消費電力の大きい家電製品も問題なく稼働させることができます。

また、照明やエアコンなどの家電製品に必要な電力を安定して供給できるため、「自宅避難中もできるだけ快適に過ごしたい」という方にぴったりです。

さらに、V2Hシステムとの連携にも対応しており、電気自動車のバッテリーを活用した長時間の電力供給も可能です。

品番ESS-U4X1
蓄電容量16.6kWh
重量236kg
サイズW1060/H1250/D300mm
負荷タイプ全負荷型
タイプ単機能型
保証期間10年
希望小売価格450万円

ニチコンの蓄電池の最新動向

ニチコンは、ESS-E1シリーズ向けの専用アプリ「蓄電コントローラー」に新機能「見える化」サービスを追加し、2024年12月2日に公開しました。

従来、このアプリは自宅のWi-Fiネットワーク内でのみ、蓄電システムの運転状態の表示や設定、グラフ表示などが可能でした。

新たに追加された「見える化」サービスでは、外出先からでも蓄電システムの稼働状況をスマートフォンで確認できます。

ただし、屋外からのアクセスでは、設定変更などの操作は行えず、稼働状況の確認のみが可能です。

より使いやすくなったアプリで、自宅の蓄電システムの状況をいつでも確認できるようになりました。

迷ったらニチコンの蓄電池を検討してみよう!

蓄電池見積り

世界トップクラスの蓄電池シェア率を誇るニチコンの蓄電池は、大きなものからコンパクトなものまで、ラインナップに隙がありません。

どの蓄電池が良いのかわからなくなったときは、ニチコンを選んでおけば安心といえるでしょう。

そうはいっても、ニチコンよりも安くて良い蓄電池がある可能性や、自分の希望やライフスタイルにぴったりの蓄電池が存在する可能性は捨てきれません。

そのため、ニチコンを検討している方は、念の為、複数の業者から蓄電池の提案や見積もりをもらったうえで、比較検討してみることをおすすめします。

太陽光発電や蓄電池を導入する場合に、複数の販売店に一括見積もり依頼ができます。

見積もりの対象となるのは、タイナビ蓄電池の査定によって選ばれた経験豊富な販売店のみです。

見積もりは必要ないくつかの情報を入力するのみなので、ぜひお気軽にお問い合わせください。