
台風や地震などの自然災害による停電は、いつ起こるかわかりません。いざというときに備えて蓄電池を検討するなら、停電時に本当に使えそうか、実用性を確認しておきたいですよね。
停電したら、運転モードは自動で切り替わってくれるのか、自分で操作するのか。いざというときになって使えないケースは存在するのかなど、蓄電池の機種選びの時点で見ておくべきポイントがあります。
この記事では、停電モードの使い方と、停電対策に最適な機種の選び方をご紹介します。この記事を読めば、初めて蓄電池を導入する人も日常や災害時の使い方がイメージできるようになるでしょう。
なぜ今、蓄電池が注目されているの?近年、地震・台風・豪雨などの災害が増え、停電リスクが高まっています。
そんな状況で、太陽光発電+蓄電池のセット導入が注目されています。太陽光で発電した電気を蓄電池にためておけば、停電時でも最低限の生活を維持できるのが最大のメリットです。
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停電時の蓄電池の使い方は?

停電が起きたとき、蓄電池の電気が家中で使えるようにするために、人の手で操作しなければならない機種と自動でモード切替ができる機種があります。
手動操作が必要になる機種を買っていた家庭は、いざという時に操作方法がわからず、停電時に蓄電池を使えなかったというケースもあります。
災害時に慌てないために、停電時の操作がカンタンなことを蓄電池の選択基準にするのもおすすめです。
自動で「自立運転モード」に切り替わるパターン
停電時は「自立運転モード」に切り替えて、蓄電池の電気を家で使えるようにします。その方法は、蓄電池によって自動で切り替わるか、手動で操作を行います。
自動で切り替える設定にしている場合は、停電が発生したら約5秒を目安に蓄電池からの放電に切り替わります。
切り替わるタイミングは機種によって多少異なります。停電から復旧したら、手動で連系運転モードに直すタイプが一般的です。
手動で「自立運転モード」に切り替えるパターン
手動で行う場合は、停電が発生したらモニターで連系運動から自立運動モードに切り替えてください。
一般的な方法では「主電源ブレーカー」と「太陽光発電ブレーカー」をオフにすることで自立運転モードに切り替えますが、機種によっては異なる場合もあります。
詳細は蓄電池の取扱説明書をご確認ください。
停電時に蓄電池をスムーズに使用するためのポイント
夜間などに停電が発生すると、慌ててしまったり懐中電灯をすぐに用意できなかったりするかもしれません。
自立運転モードへの切り替えが手動の設定になっている場合、蓄電池の使い方がわからない、暗闇の中で操作ができないなど、実際に使用できないという可能性もあるのです。
非常時に困らないように、ふだんから設定を確認しておきましょう。
蓄電池は出荷時、自立運転モードに手動で切り替える設定になっており、施工業者が自動切り替えに設定していないケースもあります。
蓄電池を設置したら、まずは自立運転モードに自動で切り替わるようになっているか確認しましょう。そうすれば、いざというときもスムーズに蓄電池を活用できます。
その他の操作方法についても早めにマニュアルなどで確認しておき、わからないことは施工業者に教わっておくと安心です。
停電時に蓄電池が使えないときの主な原因と対処法とは?
停電時に蓄電池が使えないときの主な原因2つと、それぞれの対処法を紹介します。
蓄電残量が足りていない
蓄電池は充電の残量が規定値まで減ると運転が停止されるようになっています。停電時に蓄電池を活用するためには、常に規定の値以上まで充電しておくようにしておかなければいけません。
蓄電池には停電に備えて電力を使い切らず、常に一定量の充電を残しておく機能が搭載されている製品もあります。そのような製品なら災害への備えとしても、より安心できるでしょう。製品の詳細は以下の記事を参照してください。
電気の使いすぎ
電気を定格容量以上に使っていると、エラーが発生して蓄電池の運転が停止されます。
自立運転モード(停電中の動作モード)の定格容量は最大で15Aや20Aの製品が一般的です。その場合、同時に使える家電製品は最大で1500W、または、2000Wまでで、200Vの家電が使えないケースもよくあります。
15Aや20Aは、一人暮らしでもブレーカーが落ちてしまうことがあるほど、使える家電に制限があります。使用する蓄電池は停電時にどれくらい家電が使えるのか、確認しておく必要があります。
もし、停電中に蓄電池の運転が停止した場合は、停電用コンセントに接続している電気製品を外してみてから、運転再開を試みましょう。停電用コンセントとは、緊急時に使用したい家電を差し込むことで電気を利用できるものです。
停電時に使いやすい蓄電池の選び方は?
地震や台風が多い日本では、「もし停電になったら…」という不安を感じる家庭も少なくありません。特に小さなお子さんや高齢の家族がいるご家庭では、電気が止まると日常生活そのものがストップ。
そんなとき、頼りになるのが家庭用の蓄電池です。
この記事では、「停電時に本当に使いやすい蓄電池を選ぶにはどうすればいいか?」を、初心者にも分かるように解説します。
容量・出力が大きいものを選ぶ

蓄電池を選ぶときに、よく見落とされがちなのが「出力(どれだけの電力を同時に流せるか)」と「容量(どれだけ電気を貯めておけるか)」のバランスです。
容量(kWh)とは? | バッテリーにためられる電気の量のこと。数字が大きいほど、長時間の使用が可能。 |
---|---|
出力(kW)とは? | 一度に流せる電力の強さ。これが小さいと、大容量の蓄電池でも電子レンジやエアコンが動かせないこともあります。 |
【容量について】
蓄電容量は電気を使用できる時間を左右する要素で、単位は「kWh」です。長時間の停電を想定するなら、蓄電容量が大きい製品を選ぶ必要があります。
一般家庭向けの蓄電池の容量は主に6~8kWh程度です。さらに大きい容量の蓄電池は価格も高くなりがちです。停電中に追加で充電するには、太陽光発電がおすすめです。
【出力について】
出力とは一度に使える電力量を指し、単位は「kW」「W」です。停電中に多くの家電を同時に使いたい場合は出力も大きいほうがよいでしょう。定格出力が2kWの蓄電池なら、合計2000Wまでの家電を同時に使うことができます。
一般的な家電の出力の目安は以下の表を参照してください。
家電 | 出力の目安 |
---|---|
冷蔵庫 | 100W |
テレビ | 150W |
携帯電話 | 15W |
電子レンジ | 1500W |
パソコン | 100W |
照明 | 100W |
容量・出力の目安は?
蓄電池選びで意外と見落とされがちなのが、容量(電気の貯蔵量)と出力(同時に使える電力の量)のバランスです。停電時に「実際に何が使えるか?」は、この2つで決まります。
✓出力が小さいと起こる問題
たとえば、出力が1.5kWしかない蓄電池では以下のような制限が出てしまいます。
- 冷蔵庫は動くけど、電子レンジを使うとブレーカーが落ちる
- 複数の家電を同時に使えない
- 夏や冬、エアコンが使えない=熱中症や寒さのリスク
つまり、「容量は十分なのに、同時に使いたい家電が動かせない」というケースが発生してしまいます。
では、どのくらいの容量・出力があれば安心なのか?以下の表にまとめました。
家庭タイプ | 推奨容量 | 推奨出力 |
---|---|---|
2人暮らし | 5〜7kWh | 2.0kW以上 |
4人家族 | 10kWh前後 | 3.0kW以上 |
オール電化住宅 | 12〜16kWh | 4.0kW以上 |
容量と出力のバランスを見誤ると、「いざというとき役に立たない」ことも。だからこそ、家族構成やライフスタイルに合った仕様を選ぶことが何より重要です。
200Vに対応しているものを選ぶ
使用する蓄電池が100V対応タイプなのか200Vにも対応できるタイプなのかも、購入前にチェックしておくべきポイントです。
停電時にエアコンやIHを使用したい場合には、200Vに対応している蓄電池を選ぶ必要があります。真夏に停電が起こった場合でも200Vに対応していればエアコンが使えるので、幼児や高齢者などがいる家庭でも安心できるでしょう。
電気を「家全体」と「家の一部」どちらで使うかで選ぶ
蓄電池は、停電時に家全体へ電気を供給する機種と、選択した回路のみ電気を使用できる機種があります。

- 停電時に電気を使う家電が限られるのは「特定負荷型」
- 停電時に家中のコンセントや照明が使えるのは「全負荷型」
特定負荷型の場合は停電時に限られた家電しか使用できませんが、全負荷型なら家全体で電気を使用できるので、停電が長期化した場合でも安心といえるでしょう。そのため、停電に万全に備えたい人には全負荷型の蓄電池が向いています。
蓄電池選び・販売店選びの注意点とは?

実際に蓄電池を選ぶ際には、蓄電池を取り扱う販売業者から購入することになります。しかし、販売業者の中には以下で述べるように悪質な業者もいるため、注意が必要です。
たとえば、工事についてくわしい説明がなかったり、ユーザーのニーズをしっかりとヒアリングして適切な蓄電池を提案してくれなかったりする業者には、注意しましょう。
良心的な業者かどうかは、見積もり段階で「実績」と「対応品質」などをチェックすることが大切です。
悪質業者の詳細についてはこの記事を参照してください。
よくある失敗例:価格だけで選んでしまうと…
「とりあえず安いものでいいか」と考えて選んだ蓄電池が、停電時に数時間しか持たず、まったく役に立たなかった…というケースもあります。
蓄電池は決して安い買い物ではありません。だからこそ、「停電時に安心できる」という目的に合った製品を選ぶことが何より重要です。
災害時に備えて蓄電池の使い方は事前に把握しておこう

万が一に備えて、ふだんから蓄電池の使い方をマニュアルなどでしっかりと確認しておきましょう。
蓄電池選びにおいては今回紹介したポイントを踏まえ、停電時に使いやすいものを選ぶのがおすすめです。
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