
太陽光発電を導入していても、発電できる時間帯と電気を使いたい時間帯が合わず、太陽光の電気を十分に活用できない家庭は少なくありません。
また近年では、停電時の備えとして蓄電池の必要性を感じる家庭が増えてきています。
しかし、蓄電池は補助金を利用しても初期費用が高いため、購入に踏み切れないケースがあります。
こうした費用面の負担を抑えて蓄電池を導入する方法として選ばれているのが、初期費用をほとんどかけずに導入できる蓄電池のリースです。
この記事では、蓄電池のリース・レンタル・購入のメリットとデメリットを比較し、実際のシミュレーションによる数字にもとづいて費用の違いやどの導入方法がお得なのかをわかりやすく解説します。
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蓄電池のリースとは?

蓄電池のリースとは、利用者がリース会社から蓄電池を一定期間借り受けて、リース料を支払う仕組みのことです。
毎月定額のリース料金を支払うことで蓄電池を使えるため、まとまった初期費用を準備しなくても導入できます。
契約期間は10年以上の長期であることが多く、その期間の利用条件やサポート内容が契約時点であらかじめ決められています。
蓄電池のレンタルとの違い
蓄電池のリースもレンタルも、初期費用なし、または少額で蓄電池を利用できるという点は共通しています。
しかし、目的や利用期間が異なるため、仕組みとしては別のサービスです。
蓄電池のリースとレンタルの違いをまとめると、次の通りです。
| 蓄電池のリース | 家庭用や事業用として、長期間使用することを前提に借りる |
|---|---|
| 蓄電池のレンタル | ・イベントや災害時など、短期間だけ利用するために借りる ・対象はポータブル蓄電池であることが多い |
たとえば車の場合、長期間借りるのはカーリース、短期間だけ借りるのはレンタカーと呼ばれます。
蓄電池もこれと同じで、利用期間によって選ぶサービスが変わります。
長期利用を前提とするならリース、短期間だけ電源を確保したいときはレンタルを選ぶのが一般的です。
蓄電池をリースで利用するメリット

蓄電池をリースで導入する主なメリットは、次の5つです。
- 初期費用が不要または少額で済む
- 故障・メンテナンスの対応をリース会社が負担してくれる
- 技術進化に応じて新モデルへ乗り換えやすい
- 補助金と併用できる場合がある
- ランニングコストの見通しが立てやすい
以下で、詳しく見ていきましょう。
初期費用が不要または少額で済む
蓄電池を購入する場合は、本体だけでも数十万円から百万円以上の初期費用がかかります。
一方、リースであれば初期費用が不要、または少額で導入できるため、まとまった自己資金を用意する必要がありません。
月々のリース料金だけで利用を始められるため、「蓄電池は高いから」と諦めていたケースでも導入しやすくなります。
蓄電池のリースの月額費用相場
蓄電池のリース料金は契約内容や選ぶ機種・容量によって変わりますが、一般的には月額5,000円~15,000円程度が相場です。
家庭用の5~10kWhクラスであれば、7,000円前後のプランが多くみられます。
また、太陽光発電と併用する大容量タイプや最新機能を搭載した蓄電池を選ぶ場合は、月額1万円を超えるケースもあります。
こうした月額料金の違いは、蓄電容量や機能、メンテナンス・保証内容などによって変動するため、予算や目的に応じて選ぶことが大切です。
故障・メンテナンスの対応をリース会社が負担してくれる
蓄電池のリース契約では、故障時の修理対応や定期的なメンテナンスをリース会社が負担するのが一般的です。
修理費や部品交換費がかからないため、予期せぬ出費を抑えることができます。
購入の場合は、メーカー保証が切れた後の修理費が高額になることもあるため、メンテナンス込みで安心して使える点がリースのメリットです。
技術進化に応じて新モデルへ乗り換えやすい
蓄電池は年々性能が向上しており、容量アップや長寿命化が進んでいます。
リース契約であれば、契約更新時に新しいモデルへ切り替えられるケースがあり、最新機種に変更しやすい点もメリットです。
最新モデルが使えることで、より効率的な電力利用が可能になります。
補助金と併用できる場合がある

国や自治体の補助金の中には、リース契約でも対象となるものもあります。
条件を満たせば、導入費用の一部が補助されるため、リース料金の負担をさらに抑えられる可能性があります。
ただし、補助金の対象範囲は制度ごとに異なり、特に国の補助金は年度ごとに条件が変更されることが多いため、国や自治体それぞれの最新の補助内容を事前に確認することが重要です。
ランニングコストの見通しが立てやすい
リース契約は月額リース料金が定額で、修理費やメンテナンス費用も含まれることが多いため、長期的なランニングコストを把握しやすい点が特徴です。
購入の場合は、保証期間が過ぎた後の急な修理費や部品交換費が発生する可能性がありますが、リースではこうした予期せぬ出費を抑えることができます。
費用が一定で管理しやすいため、家庭にとっては家計の計画を立てやすくなり、事業者にとっては予算管理がしやすくなる点もメリットです。
長期利用を前提とした際のコスト見通しを安定させたい場合に、有効な選択肢といえるでしょう。
蓄電池をリースで利用するデメリット

一方、蓄電池をリースで導入する際の主なデメリットは、次の3つです。
- 総支払額が購入より高くなる可能性がある
- 契約期間が長く、契約途中での解約が難しい
- 利用できるプランや機種に制限がある
以下で、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
総支払額が購入より高くなる可能性がある
蓄電池リースは月々の支払いがリース料金だけなので導入しやすい反面、長期間利用すると購入の場合より総支払額が高額になることがあります。
たとえば10年契約の場合、月額のリース料金を合計すると、初期費用を上回るケースは珍しくありません。
導入時の短期的な費用負担を軽減できる反面、長期利用を前提とする場合は、購入した場合の費用と比較して、どの程度差が出るのかを確認しておくことが大切です。
契約期間が長く、契約途中での解約が難しい
蓄電池のリース契約は10年以上の長期にわたることが一般的で、途中解約する際には違約金が発生する場合があります。
転居や事業縮小などで蓄電池が不要になった場合でも、自由に契約を終了できない点はデメリットです。
また、設置済みの蓄電池を撤去する際に撤去費用がかかる場合もあるため、契約前に途中解約の条件や転居等で撤去する際の取り扱いを必ず確認しておく必要があります。
利用できるプランや機種に制限がある
リース契約は、リース会社が取り扱うメーカーや機種の中から選ぶことになるため、選択の自由度が低いことが特徴です。
たとえば、最新モデルや特定ブランドの蓄電池を希望しても、リース会社では取り扱っていないことがあります。
また、リースプランによっては蓄電容量や連携できる太陽光発電システムに制限があるケースもあります。
家庭でも事業でも、導入目的に合った機種選びができるように、事前に対応している機種や蓄電容量を確認しておくようにしましょう。
蓄電池のリース、レンタル、購入、それぞれの特徴を比較

蓄電池の導入方法には、リース・レンタル・購入の3つがあり、それぞれに特徴があります。
契約期間や初期費用、所有権の有無などが異なるため、目的に合わせて選ぶ必要があります。
以下の表は、3つの導入方法の特徴を比較したものです。
| 項目 | リース | レンタル | 購入 |
|---|---|---|---|
| 契約期間 | 長期間(数年〜10年以上) | 短期間(数日〜数ヶ月) | なし(所有するため) |
| 初期費用 | 不要もしくは少額 | 不要もしくは少額 | 高額 |
| ランニングコスト | 中程度 | 高め(短期契約なため) | なし |
| メンテナンス費用 | 契約内容による | 業者負担 | 自己負担 |
| 途中解約 | 不可であることが多い | 可 | 不要 |
| 所有権 | リース業者 | レンタル業者 | 自分 |
| おすすめ用途 | 太陽光発電と合わせて蓄電池も導入し経済効果を高める | 短期のイベントや災害時の緊急電源として活用する | 太陽光発電と合わせて蓄電池も導入し経済効果を高める |
蓄電池のリース、レンタル、購入、それぞれのメリット・デメリットを比較

蓄電池の導入方法を選ぶ際は、リース・レンタル・購入それぞれのメリットとデメリットをきちんと把握しておくことが重要です。
以下の表に、3つの導入方法のメリット・デメリットをまとめました。
| 項目 | リース | レンタル | 購入 |
|---|---|---|---|
| メリット | ・初期費用を抑えて導入できる ・修理やメンテナンス費用を抑えられる ・月額料金が一定で費用計画を立てやすい | ・短期間必要なときだけ使える ・災害時やイベントなど一時的な利用に便利 | ・所有権が自分にあり、機種選択の自由度が高い ・長期利用する場合は総支払額を抑えやすい(リースより安くなりやすい) |
| デメリット | ・長期間利用すると購入より総支払額が高くなる場合がある ・長期契約が前提で途中解約しづらい ・選べる機種やプランが限られる | ・料金が割高になることが多い ・長期利用には向かない | ・初期費用が高額 ・メンテナンスや修理費を自己負担する必要がある |
【シミュレーション比較】蓄電池のリースと購入は、どちらが経済的にお得?

蓄電池の導入方法は、リース・レンタル・購入の3つです。
この中で、レンタルは短期間の利用を前提としたサービスですので、太陽光発電と一緒に長期間使う家庭用・事業用の蓄電池とは利用目的が異なります。
そこでここでは、長期的に太陽光発電と併用することを前提として、リースと購入の場合のシミュレーションを行い、費用を比較します。
シミュレーションの前提条件は、次の通りです。
- 蓄電池容量:5kWh
- 蓄電池定価:100万円
- 見積もりサイト利用時の本体価格:90万円(タイナビ蓄電池)
- 設置工事費用:30万円
- 補助金額:20万円(想定)
- 月額リース料金(メンテナンス込み):6,490円/月(5,900円+消費税590円)
- 月額メンテナンス費(購入の場合):1,000円/月
まず、リースの場合のシミュレーション結果は次の通りです。
| リースの場合 | |
|---|---|
| 月額利用料金 | 6,490円 |
| 10年間の総費用 | 約78万円(778,800円=6,490円 × 12ヶ月 × 10年) |
| 15年間の総費用 | 約117万円(1,168,200円=6,490円 × 12ヶ月 × 15年) |
| 20年間の総費用 | 約158万円(1,557,600円=6,490円 × 12ヶ月 × 20年) |
| メンテナンス費用 | 0円 |
次に、購入の場合のシミュレーション結果は次の通りです。
| 購入の場合 | |
|---|---|
| 初期費用 | 100万円 |
| 10年間の総費用 (初期費用 +メンテナンス費用) | 112万円(=100万円+1,000円 × 12ヶ月 × 10年) |
| 15年間の総費用 (初期費用 +メンテナンス費用) | 118万円(=100万円+1,000円 × 12ヶ月 × 15年) |
| 20年間の総費用 (初期費用 +メンテナンス費用) | 124万円(=100万円+1,000円 × 12ヶ月 × 20年) |
以上のシミュレーション結果をまとめると、次の表のようになります。
| 期間 | リース総費用 | 購入総費用 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 約78万円 | 約112万円 | リースが約34万円安い |
| 15年 | 約117万円 | 約118万円 | ほぼ同額 |
| 20年 | 約158万円 | 約124万円 | 購入が約34万円安い |
シミュレーションの結果、蓄電池の利用期間が10年間であればリースの方がお得、15年間ではほぼ同額、20年間になると購入の方がお得になることがわかりました。
蓄電池のリースとレンタル、購入どれがおすすめ?

蓄電池の導入する際に、リース・レンタル・購入のどれが最適かは利用目的や導入期間などによって異なります。
ここでは、それぞれの方法がどのような人に適しているのかを解説します。
- 蓄電池のリース(長期)が適している人
- 蓄電池のレンタル(短期)が適している人
- 蓄電池の購入が適している人
以下で、それぞれについて見ていきましょう。
蓄電池のリース(長期)が適している人
蓄電池リースが向いているのは、初期費用をできるだけ抑えて、かつ修理費やメンテナンス費用を気にせずに長期間利用したい人です。
まとまった自己資金をすぐに用意することが難しい場合や、予期せぬ出費を避けたい場合には、月々定額のリース料金で利用できるリースが導入しやすい方法になります。
メンテナンスや修理がリース料金に含まれているケースが多いため、「管理にかける手間を減らしたい」という家庭や事業者にも適しています。
また、毎月の電気代削減効果がリース料金を上回る場合は、費用対効果の面でもメリットです。
なお、リース会社によって対象となる蓄電池のメーカーや容量が決まっていることが多いため、その蓄電池の仕様が利用者に合っている必要があります。
蓄電池のレンタル(短期)が適している人
まず前提として、家庭用据置型の蓄電池はレンタルの対象ではなく、レンタルできるのはポータブル蓄電池が中心です。
蓄電池のレンタルは、1日単位や数日間などの短期間だけ利用したい人に適しています。
ポータブル蓄電池は、イベントや災害時の一時的な電源として活用されるケースが多く、必要な期間だけ手軽に借りられる点が特徴です。
長期利用や太陽光発電の自家消費を目的とする場合は、リースか購入のいずれかが現実的な選択肢となります。
蓄電池の購入が適している人
蓄電池購入が向いているのは、長期間蓄電池を使う予定があり、契約期間に縛られたくない人、仕様や容量を自分で細かく選びたい人です。
導入初期費用を自己資金やローンで準備できることも条件になります。
前述のシミュレーション結果からもわかるように、長期間使うほど総支払額を抑えることが可能です。
また、補助金を活用して初期費用を軽減できる場合や、節電効果・売電効果で初期費用を回収できる見込みがある場合にも、購入のメリットはより大きくなります。
なお、リースで選択できる蓄電池のラインナップが自分の使用目的や仕様に合わない場合や性能・容量を重視して最適な1台を選びたい場合にも、購入が適しています。
蓄電池はライフスタイルに合わせて「リース」「レンタル」「購入」のいずれかを選ぼう!

この記事では、蓄電池のリース・レンタル・購入のメリットとデメリットを比較し、実際にシミュレーションを行って、費用の違いやどの導入方法がお得なのかを数字に基づいて解説しました。
蓄電池の導入方法には、初期費用を抑えられるリース、短期利用に向いたレンタル、長期的な費用効果が高い購入という3つの選択肢があります。
どの方法が最適かは、利用期間・目的・予算・電気の使い方などによって変わるため、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
太陽光発電と組み合わせて長期間利用したい場合は、リースか購入のいずれかが現実的な選択肢で、初期費用を抑えたいならリース、自由に機種を選んで長く使うのであれば購入です。
一方、イベントや災害時のように「短い期間だけ電源が必要」というケースでは、ポータブル蓄電池のレンタルが適しています。
実際に蓄電池の価格や機種を知りたいという場合は、見積もりサイト「タイナビ蓄電池」を活用すると比較検討が容易です。
「タイナビ蓄電池」では、210社以上の優良業者から蓄電池の見積もりを依頼して比較検討できます。
自分のライフスタイルや目的に合った蓄電池を導入するために、タイナビ蓄電池の一括見積もりをご活用ください。






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